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戯言私信
絵をかいたり日記だったりまぁとにかく色々かきます。
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2008-12-27 [Sat]

すっません!!!
相方と25日当日に(しかも夜に)やっとこさサイトが
3周年だとかビックリですね!

すんませんホント気付いたの当日なので何も…(ガタブル
小説なら頑張れるよね、と相方と言ってたんですけど相方は頑張ってますね。ほんと自分なんかアレですみません。今も親にPC点けてるの見られると文句のひとつでも飛んできそうなので小説どうしようかなとかチキンです。何時に帰ってくるのかしら…

今日は…暇だったハズなのにいつの間にこんな時間になったんだろうねぇ。


とりあえず、28です。最近テニスしか頭に無くてこれは治りそうにもないのでもう少し付き合って下さい!




「あれ…今日クリスマスじゃっけ」


【聖なる夜をきみとふたり、背徳の夜】


「………」
じ、と彼を見上げた。
不思議そうに首を傾げた彼は柳生を見つめかえす。
「のぅ、比呂く」
「そうですよ」
彼が言い終える前に答えてあげると、仁王くんはビックリしたように体を縮こまらせた。
おそるおそる、という風に仁王は唇を開く。
「なんか、怒っるん?」
親の機嫌を伺う幼子のように仁王くんは、たった今まで組み敷いていた男に不安げに揺れる瞳を向ける。柳生は可愛らしい仁王くんの仕草にはどうしても毎回辟易してしまう、というよりも体から力が抜けていく感じがするのだ。どうしようもないのだろう、これだけは。彼を心底嫌いになれない限りは。
柳生は特に熱心なキリスト教徒でもなかったし、恋人とはいえ男同士なのだから期待しても無駄だというのはわかりきっていたのだ。終業式を終えてから制服でデートして、ふたりでケーキでもつっついて、今日は仁王くんの家でお泊り。そんなこと、夢に描いてなんか、いない。実際何もかもすっとばして最後だけちゃっかりなことになったとしても柳生はこれまで文句のひとつも言わなかった。(実は期待していたのだとか絶対に悟られたくは無いからだ。これはただの柳生の意地だ。)
「…別に。良いですよ…あなたと付き合いだしてからサンタさんは来てくれなくなりましたから」
寒い、と布団を手繰り寄せて溜息を共に包まる。仁王くんは上半身剥き出しのままで寒くないのだろうか。ベッドの縁に腰掛け手で体重を支え、柳生の顔を覗き込んでいる。本当はシャワーを浴びたかったけれど動ける気もしないし寒いし、と柳生はムズムズする体を持て余しながら再び仁王くんを見上げた。
「サンタ?柳生んとこはいつまで来てたん?」
「だから…小学生までですよ」
「へぇ?ま、いいじゃんか。俺、貰ったことないんじゃぞ」
さらりと笑顔で言われた為に咄嗟に気付けなかったが、その言葉が体に染み渡ってから、え、と小さく問い返した。
「だからーサンタなんぞ俺にはこなかったんじゃって。比呂くんはえぇコだったんじゃね」
良い子良い子、とくしゃくしゃ頭を撫でられて柳生はくすぐったい気持ちでいっぱいだ。
ふと、柳生は仁王くんの部屋を見回した。
初めはごちゃごちゃしていて汚いと思った。次に来た時にはモノがほとんど無くなっていて「スッキリしたじゃろ?」と無駄に爽やかに微笑まれた。何故だか、その笑顔が怖かった。
今はどうだろう。ある程度モノが増えてきたように思う。それでも、寂しい部屋だ。何もない何もない。
―――――なにもいらないからのぅ
仁王くんと赤い糸で結ばれたひとは大変だろうな、とどこか冷静な部分で考えた。自分が彼の小指と結ばれているのだと自惚れる気はないが、今彼が必要とするのは、
―――――いらない。比呂くん以外のモノなんて
きっと、私だけだ。

「仁王くんは…悪いコじゃないのにね…サンタさんが見落とすなんていけませんね」
白く冷たい頬を撫でてあげると仁王くんは目を細めた。猫のように擦り付けてくる。
「えぇんよ。夜中に来られたら比呂くんが恥ずかしがるからの」
「あなたねぇ。もう、今日は出来ませんよ」
「えー」
随分冷えた体を柳生が温めた布団の中へ滑り込ませる。冷たい肌がぴったりとくっついて小さい悲鳴が口から出た。
「仁王くん、冷たい」
「んんー比呂くんはあったかいのぅ。あっためて」
ぎゅうと抱き締められながら、仕方の無い人、と嘆いてみせた。仁王くんはそんなこともお構いなしに温もりだけを追い求めている。
「仁王くん、私はサンタさんにはなれませんがプレゼントはあげられます。なにが欲しいですか?」
染色によって傷めた髪を優しく撫でながら一応クリスマスの最大のイベントだけはやはりやってあげようと考えを改めた。仁王くんはサンタを知らない。子どものような彼なのに。
「いらんよー。こん前誕生日でもらったばっかやし」
「だけど」
「だって俺モノなんてほしくなか。でも比呂くんがくれたモノならなんでも嬉しか。いやむしろ」
仁王くんがぱっちりと目を輝かせた。
「比呂くんが欲しい!それ良いんじゃなか?」
無邪気に喜ぶ仁王くんは可愛い。可愛らしいのだけれど。
「どうしましょうかねぇ…」

さて、けして健全な子どもとは言えない不埒な彼にプレゼントは与えるべきか。

唇を楽しそうに柳生は吊り上げて、神の子が生まれた記念すべき日を背徳的な温もりの中で更けていくのをじっと待った。



ーーーーーーーーーーーーーー
題名が長ったらしいのがつけてみたかった…
仁王くんはかわいいね!て話し。





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