2008-02-11 [Mon]
「先輩っ、卒業おめでとうございまっ…!!」
卒業式、テニス部のメンバーで集まっていた所にいきなり直角で腰を曲げ、天然のくりくりした髪を重力に従い下げて涙声で、否、それはもうボロボロに泣いている後輩が来た。
「……赤也」
部長であった幸村はいの一番に後輩に声をかけた。
にっこり微笑んで彼の頭を優しく撫でる。「ありがとう」彼の声もまた涙声でうっすら目が赤いのも気のせいではない。何度も何度も練習した卒業式であれ程までに泣けてくるとは予想もしていなかったのだという。
「あー…その、なんだ。がんばれよ、赤也」
「お前さんはもう部長なんだから、しっかりしなくてどうするんじゃ」
「…切原くん、頑張って下さい。君なら幸村くんの後を立派に継げますよ」
「赤也、もう他校生とケンカすんなよ」
「赤也なら部長を立派にやり遂げられる確率は100%だよ」
各々に声をかけられた後輩はおそるおそる顔を上げて、未だ一言も喋らない人物を見上げた。
「―――――切原」
「はっはい!」
「日々、精進するように」
「………っはい゛!」
この二年間、一緒に笑って怒ってたまには嫉妬したりして切磋琢磨していた先輩は今日卒業する。
「赤也、あと一年だよ」
部長はよくそう言う。
「…一年は長いっす」
俺はよくそう返す。
「そうかもね」
ふふ、と笑む部長はずるい。その一年間、俺はひとりなのに。
そう言うと部長はよく怒るけれど。
「先輩」
「ん?」
「俺、この一年、立海大テニス部部長の名に恥じないように頑張ります!」
「―――うん」
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最近小話とかも色々書けません。集中力が足りんな…
まぁ勉強で集中力を発揮しろ、て話ですが。
なんだか無茶苦茶な展開ですみませ…
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